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特別会計改革に関する質問主意書

提出者: 松田公太
提出日: 2010/08/06
回答日: 2010/08/20

質問第二七号

特別会計改革に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十二年八月六日

松 田 公 太   


       参議院議長 西 岡 武 夫 殿


   特別会計改革に関する質問主意書

 今秋、民主党政権は、特別会計を対象に事業仕分け第三弾を行うと報じられている。
 我が党では、本年七月末に渡辺喜美代表が明らかにしたように、特別会計の内容を精査し、埋蔵金の実態を明らかにする「特会見える化法案」を秋の臨時国会に提出する考えである。
 今夏の参院選公約で、三年間を集中改革期間として特別会計を中心に三十兆円以上の埋蔵金を活用すると有権者に約束したことを実行するため、まず、複雑でわかりにくい特別会計のカネの流れを透明化することが必要であると考えるからである。
 そして、同法案には積立金の実態や使い道を透明化する内容を盛り込む方針である。
 特別会計改革については、民主党も特別会計を含めた歳出全体の見直しを掲げて、昨年の衆院選では三百を超える議席を獲得し、今年の参院選では改選議席数を減らしたものの参議院で第一党を維持している。しかし民主党政権においては特別会計改革への消極姿勢が目立つ。
 民主党政権が、我が党の最重点政策の一つである特別会計改革について、真剣に努力をしてきたのか、今後努力する意思があるのかを確認するため、以下の点につき質問する。

一 民主党を中心とする政権が誕生してほぼ一年が経つが、これまでに政府として特別会計を精査する何らかの取り組みは行われたのか。
 これまでに着手した取り組み、あるいは完了した取り組みがあれば具体的に示されたい。

二 野田財務大臣は本年四月、当時財務副大臣として雑誌のインタビューに応じた中で、「特別会計を勘定ごとに精査し、財務省が率先して見直しを進める。概算要求前に改革の方向性を出す」旨答えている。
 しかしながら、八月二日の衆議院予算委員会での野田大臣の答弁を聞くと、具体的な検討状況について何も語っていなかった。
 野田大臣は、「五月の閣僚懇で行政刷新相から特会改革の話が出て、その提案を踏まえて概算要求を組み、本予算編成にあたっても特会の事業仕分けをできるだけ反映する」と述べたにとどまる。
 答弁では「行政刷新相が精査した」とも言っていないし、また、「特会改革を進める」という答弁では何ら方向性を示すことにもなっていない。しかもそれは「非公式な閣僚懇における話」との答弁だった。
 このように与党議員への答弁ですら明言が無かったことで、野田大臣が財務副大臣当時に「率先して進める」と宣言した特別会計の勘定ごとの見直し作業は何も進んでいなかったとの疑念が生じた。
 財務省内で、何らかの取り組みがあったのか無かったのか、あったとすれば何をやったのか明らかにされたい。

三 二で記述した衆議院予算委員会の質疑において、野田大臣は、特会法などの法改正に関わるスケジュールについて、なんらの目安も示さなかった。
 平成二十三年度予算は、鳩山前内閣総理大臣がゼロベースで編成できる民主党政権の本番予算と言っていたが、総理が代わった概算要求時点では特別会計を改革する様子は何も見られない。
 事業仕分けの成果のうち可能なものは本予算で反映するとの方針は実質的に何も約束していない。特会法改正など所要の法改正を例えば次期通常国会中を目指して大至急進めるといった類の答弁もなかったことは、特別会計改革がさらになし崩し的に先送りされて、再来年の平成二十四年度予算でも、結局特別会計制度には何も手がつけられない懸念すら抱かせる。
 政府は、特別会計改革は緊急に取り組むべき課題ではないと考えているのか。

四 仙谷内閣官房長官は、国家戦略担当大臣当時から「埋蔵金は掘りつくした」という主旨の発言をしている。また、菅内閣総理大臣も「埋蔵金はもう無い」という主旨の発言をしている。
 これらの発言の根拠を具体的に挙げるとともに、それはだれがどう検討した結果に基づくものなのか示されたい。

五 仮に、四で挙げた発言が相当な根拠を持ってなされていたのであれば、この秋に事業仕分けをする意味は無くなる。
 単なるパフォーマンスに税金を使うべきではないと考えるがどうか。
 逆に、根拠が薄弱なら結論についての軽率な言及は撤回すべきと考えるがどうか。

  右質問する。

答弁書第二七号

内閣参質一七五第二七号
  平成二十二年八月二十日
内閣総理大臣 菅   直  人   


       参議院議長 西 岡 武 夫 殿

参議院議員松田公太君提出特別会計改革に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員松田公太君提出特別会計改革に関する質問に対する答弁書

一から三までについて

 政府としては、平成二十二年度予算編成において、事業仕分け等を通じて特別会計の事務事業の見直しを行うとともに、特別会計の剰余金・積立金から一般会計への繰入れを行い、過去最大の税外収入を確保したところである。
 特別会計の見直しについては、本年秋に予定している事業仕分けを踏まえ、すべての特別会計をゼロベースで見直し、無駄の排除や事務事業の在り方を始め幅広い観点から検討を行うこととしており、可能なものは、その成果を平成二十三年度予算に反映させることとしている。また、法制面の対応が必要な場合には、その詳細設計やシステムの変更等の作業スケジュールをも踏まえつつ、速やかに取り組んでいくこととしている。

四について

 政府としては、これまでも厳しい財政状況にかんがみ、個々の特別会計の歳入歳出の状況等を精査した上で、特別会計の剰余金・積立金を可能な限り一般会計に繰り入れてきたところである。平成二十二年度予算においては、特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号)第八条第二項の規定により、外国為替資金特別会計の平成二十一年度の剰余金から二兆五千七億円を一般会計に繰り入れること等とするほか、平成二十二年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律(平成二十二年法律第七号)により、同特別会計の平成二十二年度の剰余金見込額から三千五百億円を、財政投融資特別会計の平成二十一年度末の積立金見込額からその全額に相当する四兆七千五百四十一億円を、食料安定供給特別会計の平成二十一年度末の積立金見込額から平成二十二年度の所要額を除いた全額に相当する百五億円を、それぞれ一般会計に繰り入れることとしたところである。
 今後とも、特別会計の剰余金・積立金については、可能な限り一般会計への繰入れを行ってまいりたい。

五について

 行政刷新会議による事業仕分けは、これまで国民に見えなかった予算編成の過程や独立行政法人等の政府関連法人の事業内容を一つ一つ公開の場で確認し、国民によく見えるものにするなど、大きな成果を上げたところである。本年秋に予定している事業仕分け第三弾においては、特別会計の事務事業や制度の徹底した見直し等に鋭意取り組んでまいりたい。