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国家公務員給与法改正等に関する質問主意書

提出者: 柿沢未途
提出日: 2009/11/24
回答日: 2009/12/4

平成二十一年十一月二十四日提出
質問第一〇二号

国家公務員給与法改正等に関する質問主意書
提出者  柿澤未途

国家公務員給与法改正等に関する質問主意書


一 「人件費二割削減」について
 1 民主党のマニフェストでは、「国家公務員の人件費二割削減」を掲げているが、いつまでに実行するのか。
 2 そのための給与カットは、いつまでにどの程度行うつもりか。
 3 人員削減は、いつまでにどの程度行うつもりか。そのうち、人員の地方移管はどの程度を想定するのか。
 4 人員の地方移管は、国家公務員が地方公務員に替わるだけならば、国民の負担は変わらないと考えられるが、見解如何。
二 人事院勧告との関係について
 1 給与水準は本来、人事院勧告を参考に、内閣及び国会が決定すべき事柄と考えるが、内閣として、今回、人事院勧告より踏み込んだ給与カットを行うべきでないと考えた理由は何か。概要資料によれば平均▲二・四%とのことだが、この程度の給与カットを続けていたのでは、到底「人件費二割削減」を達成できないのではないか。
 2 民間企業で業績が悪化した場合は、幹部クラスの給与から先に大幅カットすることが一般的だが、指定職等の幹部はより深くカットすることをなぜ検討しなかったのか。
 3 週刊ダイヤモンド九月十九日号によれば、国税庁の民間給与実態統計調査から計算した民間の平均年収と、人事院の民間給与調査による民間の平均年収、そして公務員の平均年収を、一九九七年と〇七年で比較すると民間の平均年収は、国税庁の調査で三〇万円減少しているのに対し、人事院の調査では逆に二五万二〇〇〇円も増加している。それに準じて決められている公務員の平均年収もおのずと二七万六〇〇〇円の増加というが、国税庁調査結果と人事院調査結果で異なる理由は何か。
 4 国税庁の民間給与実態統計調査については、今年から民間競争入札に移行するとして四月六日に民間競争入札実施要領が公表されているが、人事院の民間給与調査について、民間競争入札にする予定はあるか。ない場合、国税庁調査ができるのに、人事院調査ではできない理由を明らかにされたい。
三 「天下り根絶」と給与について
 天下りを今後は一切やらないとしたら、幹部クラスの高齢職員が辞めないまま役所の中に滞留し、人件費は急激に増大すると見込まれる。
 1 民主党マニフェストで掲げた「天下り根絶」はいつから実行するのか。従来行われてきた、いわゆる「肩たたき」(早期退職勧奨)を、今後行うことがあるか。
 2 「天下り根絶」に伴って、高齢職員が役所にたまっていくことにより、人員数と人件費がどの程度増えると見込まれるか。
 右質問する。

平成二十一年十二月四日受領
答弁第一〇二号

  内閣衆質一七三第一〇二号
  平成二十一年十二月四日
内閣総理大臣 鳩山由紀夫

       衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員柿澤未途君提出国家公務員給与法改正等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

衆議院議員柿澤未途君提出国家公務員給与法改正等に関する質問に対する答弁書

一の1から3までについて
 「国家公務員の総人件費を二割削減」という目標については、地方分権推進に伴う地方移管、国家公務員の手当・退職金等の水準や定員の見直し、公務員制度改革後の労使交渉を通じた給与改定等により、平成二十五年度に達成するよう努力することとしており、その具体的な内容については、今後検討していくこととしている。
一の4について
 人員の地方移管に当たっては、国民の負担の軽減につながるよう国及び地方公共団体を通じた行政の簡素化及び効率化の観点からも、適切に対応してまいりたい。
二の1について
 内閣としては、国家公務員の労働基本権がなお制約されている現状においては、労働基本権制約の代償措置の根幹をなす人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢に立ち、平成二十一年八月十一日の人事院勧告どおりの一般職の職員の給与の改定を行うための一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案を国会に提出したものである。
二の2について
 指定職俸給表が適用される職員についても、一般職の国家公務員であり、労働基本権が制約されていることに変わりはないことから、内閣としては、二の1についてでお答えしたとおり、人事院勧告どおりの給与改定を行うための法律の改正案を国会に提出したものである。
二の3について
 国税庁の民間給与実態統計調査における一年を通じて勤務した給与所得者の平均給与の額は、当該給与所得者の給与総額を単純に当該給与所得者の数で除して平均額を算出したものである。
 一方、人事院の職種別民間給与実態調査に基づき毎年の勧告の際に国家公務員給与との較差を算出するに当たって示した民間給与の額は、行政職俸給表(一)の適用を受ける職員の職務と類似する職務に従事する民間企業従業員の月例給与について、その役職段階、勤務地域、学歴及び年齢別の構成が国家公務員のこれらの構成と同じであると仮定して再計算した上で、平均額を算出したものであることから、両者は異なっている。
二の4について
 国税庁の民間給与実態統計調査は、報告義務のある基幹統計であり、また、その調査方法は、事業所において所定の調査内容を記入する郵送調査であること等から、民間競争入札を実施している。
 一方、人事院の職種別民間給与実態調査は、報告義務のない一般統計であるため、郵送調査では調査完了率が相当低くなるおそれがあり、また、官民の給与を比較する上で必要となる役職段階、勤務地域、学歴及び年齢別の個別の給与を調査するため、調査先の事業所の中から調査対象となる公務に類似する職務に従事する従業員を詳細な役職定義等に当てはめて抽出した上で給与の種類に応じた額の記載を求めており、その内容は相当に専門的かつ複雑な調査となっていることにより、給与制度等に関して専門的な知見を必要とすることから、人事院及び人事委員会の職員が調査先の事業所に赴き実地に調査する必要があるものである。したがって、職種別民間給与実態調査については、民間競争入札を実施する予定はない。
三の1について
 公務員の再就職については、平成二十一年九月二十九日の閣議における鳩山内閣総理大臣の発言により府省庁によるあっせんを直ちに禁止するとともに、官民人材交流センターによるあっせんも、組織の改廃等により離職せざるを得ない場合を除き、一切行わないこととした。また、定年まで勤務できる環境等の整備については、同日の閣議における鳩山内閣総理大臣の「あわせて、公務員が天下りをせず定年まで勤務できる環境を整備するなど公務員制度改革を速やかに実施していくこととしております」との発言を踏まえ、今後、総人件費の抑制を念頭に置きつつ、早期退職勧奨の取扱いを含め、その具体的な在り方について検討することとしている。
三の2について
 公務員が天下りをせず定年まで勤務できる環境等の整備については、今後、総人件費の抑制を念頭に置きつつ、その具体的な在り方について検討することとしているため、現段階において、当該環境等の整備に伴い人員数及び人件費がどの程度になるかを具体的にお示しすることは困難である。