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天下りの根絶、その定義に関する質問主意書

提出者: 江田憲司
提出日: 2009/11/11
回答日: 2009/11/20

平成二十一年十一月十一日提出
質問第六八号

天下りの根絶、その定義に関する質問主意書
提出者  江田憲司

天下りの根絶、その定義に関する質問主意書


 松野頼久官房副長官が十一月六日、衆議院議院運営委員会理事会に示した天下りの定義に関する文書によると、天下りを「府省庁が退職後の職員を企業、団体等に再就職させること」と定義し、「府省庁によるあっせんを受けずに、再就職先の地位や職務内容等に照らし適材適所の再就職をすることは、天下りに該当しない」、渡りについても、「府省庁が退職後の職員を企業、団体等に再就職させることを複数繰り返すこと」とされた。よって、以下質問する。
1 前掲文書における「天下り」「渡り」の見解は、鳩山内閣の公式統一見解と理解してよいか。
2 東京金融取引所は、平成二十一年十月二十八日付けで、齋藤次郎氏の日本郵政社長就任に伴い、その後任に、同じく旧大蔵省出身の太田省三元大蔵省印刷局長(前職・東京金融取引所 代表取締役専務)を代表取締役社長に選任したが、この人事は前掲定義の「天下り」または「渡り」には当たらないのか。またその理由如何。
3 (社)日本損害保険協会は、平成二十一年十一月六日付けで、坂篤郎氏の日本郵政副社長就任に伴い、その後任に、同じく財務省出身の牧野治郎元国税庁長官(前職・損害保険料率算出機構 副理事長)を副会長に選任したが、この人事は前掲定義の「天下り」または「渡り」には当たらないのか。またその理由如何。
4 (社)日本損害保険協会の歴代副会長の姓名、出身母体名をすべてあげられたい。
5 民主党は、そのマニフェストで「天下りの根絶」「天下りのあっせんの全面禁止」の旨を明記し、かつ、野党時代、府省庁によるあっせんがなくとも当該省庁と利害関係のある場合、前任の官僚OBが呼び寄せる場合等(いわゆる「裏ルート」)は「天下り」に当たると主張していた。よって以下質問する。
 ① 今回の内閣の公式見解は、民主党のマニフェストを変更、修正するものと理解してよいか。
 ② いわゆる前掲「裏ルート」に係る野党時代の主張は、内閣として維持するか。あるいは撤回するか。そもそも、当該主張はしていないと強弁するか。明確に答えられたい。
 ③ いわゆる「裏ルート」、すなわち、表向き、明示的に府省庁によるあっせんがないと思料される場合でも、4の歴代(社)日本損害保険協会副会長のように、まるで指定席のように、同一府省庁出身者が当該ポストを占める場合でも、鳩山内閣は「天下り」には該当せず、当該人事は、今後とも認めると理解してよいか。
 右質問する。

平成二十一年十一月二十日受領
答弁第六八号

  内閣衆質一七三第六八号
  平成二十一年十一月二十日
内閣総理大臣 鳩山由紀夫

       衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員江田憲司君提出天下りの根絶、その定義に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

衆議院議員江田憲司君提出天下りの根絶、その定義に関する質問に対する答弁書

1について
 御指摘の見解は、現内閣の見解として示したものである。
2及び3について
 お尋ねの人事については、府省庁によるあっせんを受けずになされたものであり、「天下り」及び「渡り」には当たらない。
4について
 お尋ねについては、「出身母体」が何を指すのかが必ずしも明らかではないが、所管省庁において保存が義務付けられている関係書類等によって把握できる限りにおいては、社団法人日本損害保険協会の歴代の副会長の氏名及び副会長就任時において所属する会社名(国家公務員であった者にあっては、最終官職)は、児玉正之(あいおい損害保険株式会社)、小澤渉(共栄火災海上保険株式会社)、石坂匡身(環境事務次官)、植村裕之(三井住友海上火災保険株式会社)、宮島洋(日新火災海上保険株式会社)、石原邦夫(東京海上日動火災保険株式会社)、松澤建(日本興亜損害保険株式会社)、青山雅史(富士火災海上保険株式会社)、兵頭誠(日本興亜損害保険株式会社)、佐藤正敏(株式会社損害保険ジャパン)、立山一郎(ニッセイ同和損害保険株式会社)、福田進(国税庁長官)、荒川勝利(共栄火災海上保険株式会社)、坂篤郎(内閣官房副長官補)及び牧野治郎(国税庁長官)である。
5の①について
 公務員の再就職については、現内閣において、府省庁によるあっせんを直ちに禁止するとともに、官民人材交流センターによるあっせんも、組織の改廃等により離職せざるを得ない場合を除き、一切行わないこととし、天下りのあっせんの根絶を図ることとしている。この方針は、御指摘の「民主党のマニフェスト」に沿ったものであると考えている。
5の②及び③について
 退職した公務員が、府省庁のあっせんを受けずに、府省庁と利害関係のある団体等に再就職することは「天下り」には該当しないが、退職した公務員が、同一府省庁出身者が何代にもわたって占めてきた特定の団体等のポストに再就職する場合については、当該府省庁の当該団体等に対する行政上の権限、契約、補助金等の関係及び当該再就職の経緯について精査していく必要があると考えている。